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「登木健司 難関大英語長文講義の実況中継【早慶上智・関関同立・MARCHレベル】 」から1 [その他の英語表現]

「登木健司 難関大英語長文講義の実況中継【早慶上智・関関同立・MARCHレベル】 (実況中継シリーズ) 」
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登木健司 難関大英語長文講義の実況中継【早慶上智・関関同立・MARCHレベル】 (実況中継シリーズ)






単に、今の大学入試の傾向を知りたくて手に取っただけだったのですが、大人用の英語の本には載っていない視点があり、参考になっています。

翻訳をされている人に、案外、お勧めの本かもしれません。
というのは、私の場合、長文の読み方というより、書き方の勉強になっているからです。
一つ一つの長文の、論旨の運び方が上手いなぁと、感心します。
設問を解くためだけに一回目を読み、使われているテクニックを味わうために、二回以上読んでみています。

リーディングのテクニックは、例えば、下記のようなものです。
wide(ly), most people, assumeといった語が最初の方に書かれていたら、その主張は一般論であり、筆者の主張ではないことが多い。
似た文型が二回出てきたら、言い換えか、反対の意味か、のどちらかである。
などなど・・・

そもそも、翻訳する文書は、エッセイや論文ではないので、テクニックを使う必要のない類の文書も多いですが、
このような、ネイティブのプロ文筆家にとっては自然に使えるテクニックを、常に使えているとは全く言えません。

今後数回、この本の中から、ちょっと変わった文例・翻訳に生かせると思った文を、拾ってみます。

The organ of taste is not the tongue, but the brain, a culturally and therefore historically determined organ through which are transmitted and learned the criteria or evaluation.

参考書には、
which以下では、情報をすぐに出さずに後ろに持ってくるために、倒置になっている(are transmitted and learnedがcriteriaの主語)、
と書かれていました。
関係代名詞の節の中でも、こんな理由で倒置することがあるんだと驚きました。

ネットで、類似の例を探してみました。through which are/isと、against which are/isでも探してみました。数はほとんどなく、ほとんどが、主語が長くなったので後置していると思われる例でした。

・ATS is a Technical Service designated by Sammarinese Approval Authority, through which are issued certificates of approval of vehicles, components, technical units and vehicle systems in general with the code E57.(非制限用法ですが)

・Close up of a window through which is seen the inside of a building under construction
(文ではなく名詞句です)

・Fig. 4 illustrates a representative segment of the assembly against which are aligned the HiSeq data from SRR2062529.


実際の大学入試で出題された文の一部ですが、
このような稀有な文型をリライトすることなく出題するのが、高校生の英語力測定方法として適しているのかは、分かりません。
ただ、文の流れから類推できる力は見れますね。

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