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ほぼ同義の英単語が並列に書いてある場合 [技術英語]

ほぼ同義の単語が並列に書いてある場合、契約書などでは定石的に、まとめて訳すことがあります。
terms and conditions=契約条件、due and payable=支払期限の到来した、rules and regulations=規則、などです。

でも、技術文書では、まとめずに、一語一語訳出するのが基本だと思います。基本的に技術文書は無駄を省いた文書(のはず)だからです。
一応、基準として、英辞郎に載っていれば、それに従うと良いと思います。
別々に訳出する場合は、文献のその後の近くに、その語について記述した箇所があるはずなので、その辺りを読んで、訳語を決めます。
ただ、あまりにこだわると迷路に入り込むので、ほどほどにすべきですが。

例えば、deliverables and submittalsという表現に出会いました。辞書を見ると、両方、「提出物、提出書類」などと、同じような意味が書いてありました。が、この表現がでてきた文献全体を見渡したら、deliverablesの方は書類だけでなく実際の装置なども含んでいて、submittalsの方はマニュアルやドキュメントなど書類のみを指していました。そこで、その文献では、「提出物と提出書類」と訳しました。

また、purposes and objectivesという表現に出会いました。どちらも目的という意味ですが、文献の他の箇所を読むと、purposeの方は全体的な目標(機器の適合性を確認すること、など)で、objectiveの方にはpurposeを実現するために行うべきこと(機器の精度は~パーセント、など)が羅列してありました。そこで、その文献では、「最終目的と達成目標」と訳してみました。(もっといい訳し方がありそうだと思います。この場合、単に「目的と目標」や、「主目的と達成項目」などでもいいと思います)


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お邪魔します。広告やマーケティングの世界ではobjectivesが大層「偉い」ように思われます。「目的」はもちろん「課題」であり、なかなか「課題」が何かは分からないので、プロジェクト・マネジメントもこの定義に半分くらいのステップを使う。「目標(goal)」はそれを「測ることのできるようにしたもの」程度で、論理的にははるかにobjectivesが「偉い」と思っていました。戦略などという言葉の好きな人もobjectivesが好きなはず。
今回のoceanbridgeさんのご説明ではpurposesの方が「偉そう」なのでちょっと意外でした。
by (2006-03-08 04:03) 

oceanbridge

書き込みありがとうございます!いつもブログを拝見しています。いろいろな広告を撮ってみえるので、ブログが楽しみです。
私が訳した文書では、Purposeが大目標でした。アメリカ人が書いた、機器の試験手順書のようなものでした。私も何となく違和感は合ったのですが、その文書ではPurposeの方が偉いという書き方でした。文書によって訳し分けた方が良いですネ。
by oceanbridge (2006-03-08 21:41) 

わたしも参加させて

これはむつかしいですね!
契約書は英国に多言語が存在したので、
どの民族にも分るように4言語で表現する
ことが理由だったと聞きました。
目的、目標、Purpose,Objective, Goal
またまた混乱してしまいました。
by わたしも参加させて (2006-04-07 05:18) 

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