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金子三勇士(ピアノ) 5大ソナタに挑む に行ってきました [趣味]

2016年9月18日(日)15時開演 東京オペラシティ コンサートホール

モーツァルト:きらきら星変奏曲
       ピアノ・ソナタ 第11番イ長調 「トルコ行進曲付き」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 「月光」
スカルラッティ:ソナタ ト長調
ショパン:   幻想即興曲 嬰ハ短調
        ピアノ・ソナタ 第2番 「葬送」
バルトーク:  ピアノ・ソナタ BB 88
リスト:    ラ・カンパネラ
        愛の夢
        ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
アンコール  バッハ 平均律第15番

公式ホームページ

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聴きに行って本当に良かった演奏会でした。

中曽根元首相と小林研一郎氏の花が正面に飾ってありました。その他いろいろな人からの花が飾ってありました。ホールはほぼ満員でした。

五大ソナタを弾くというプログラムです。
デビュー5周年記念ということもあり、ファンの人に楽しんでもらおうという心意気が強く感じられました。ご自身で司会進行もこなし、コンサートパンフに景品の当たりクジを付けたり、CD購入者へのサイン会、ハンガリーのお菓子販売といった試みをされていました。演奏会前にTwitterでアンコール曲のリクエストも募集されていたようです。

演奏レベルは非常に高いのですが、喋りや容姿もピアノ演奏をさらに引き立ててくれていました。喋りも容姿も演奏には関係ないといえばそれまでですが、エンタメ性は持って生まれたものだなぁと思います。

作曲家ごとに音色を微妙に変えていて、驚きました。全体に丁寧でメリハリの付いた、飽きのこない演奏でした。

ベートーベンの月光第一楽章は、きれいな月をイメージした演奏ではなく(月光の題名は後世に付けられたと、ご本人が演奏前にコメントされてました)、ベートーベンの他の曲に似た、少しゴツい感じの演奏でした。違和感はありましたが、実はこういう演奏が正解なのかも、と感じました。

モーツァルト、スカルラッティなど古典派が特に得意なピアニストだと思いました。
古典派は実は、演奏するのがとても難しいと思います。ミスタッチを恐れて縮こまってしまうからです。
金子さんの演奏は、丁寧で、奇をてらわず、ミスタッチがなく、それでいて縮こまっていない演奏で、堪能しました。

リストとバルトークは圧巻でした。日本で活動しているピアニストでバルトークをここまで弾けるピアニストは、ほぼいないんじゃないでしょうか。リストも、第一人者グループの一人であることは間違いありません。
特に、ラ・カンパネラに感動しました。鐘プラス雪、といった印象を受けました。この曲には今までハンガリーぽさを感じたことがなかったのですが、リズムとかメロディーに非常にハンガリーぽさを感じさせてくれた演奏でした。

ショパンの葬送ソナタの第1・4楽章だけは、私は、物足りなさを感じてしまいました。
第1楽章の高音部を弾き切る感じが薄かった気がしました。第4楽章はガチャガチャした中にメロディーがあるのに、少し弱かったです。その代わり、第三楽章は絶品で、本当に丁寧な音の出し方に感服し酔いしれました。

日本人でこの若さでここまで堂々と充実した演奏を聴かせてくれる男性ピアニストは、他にいないと感じます。まだまだ若いので、今後の成長が楽しみです。
愛嬌もたっぷりで、この世代のリーダーとしてピアノ界を牽引してくれると思います。
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