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「やさしい電子・電気英語」(オーム社、青柳忠克著、1997年、1900円プラス税) [文系の人向け理系の本]

やさしい電気・電子英語

やさしい電気・電子英語

  • 作者: 青柳 忠克
  • 出版社/メーカー: オーム社
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

この本は、53章から構成されています。電気の基礎、半導体などの原理の概論、レーダーなどの電気の応用について、などが書かれています。英語そのものは易しめで、知識も文系の人でもそこそこ分かるレベルでした。
本文には和訳は付いていません。後半約30章には要約が巻末に載っています。各章に短い練習問題(ほとんどが和訳させる問題)が付いていて、回答は巻末に載っています。

買ったときには気づかなかったのですが、微妙な間違い(といえるほどではないですが)があります。
例えば、"A and B correspond C and D"で、「AとBはCとDに対応している」という和訳文だと思ったら、正解例には「AとBはDとCに対応している」とありました。AとBのそれぞれがCとDのうちどちらかに対応しているのかが結構重要な文脈だったので、どちらなのか、改めてネットとかで調べなければなりませんし、誤解されない和訳文を目指すなら「AとBはDとCに対応している」という意味なら、A and B correspond D and C (respectively)などとすべきです。
また、「スタジオでスキャンされた画像」という日本語に対する英訳が、"the scanned image in the studio"と書かれているのですが、通常は、"the image scanned in the studio"とした方が、誤解が少ないです。

とはいえ、得られる知識はとても多いですし、電気の基礎を学べるので、まさに文系の人向けの
電気の本だと思いました。


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コメント 7

オテナの塔

単なるミスと思いますが、
{A and B corresponds D and C, respectively}
ではcorrespondと複数扱いになると思います。
便利な単語ですが、「,respectively」は使用方法が
少々微妙なようでGoogle検索でもかなり
注意事例が色々出ていました。
簡潔な例は完全対比のようで。引用例:
The Apollo 11 and Apollo 14 arrays are located
in the Sea of Tranquility and the Fra Mauro, respectively.
と常に「 , 」を先行させて使うのが標準らしいですが、
A or B corresponds D or C, respectively
のように、orで使った例は過去に見たことがある
のですが、Google検索では数例しか確認していません。
正しいのかどうか、時間をかけて確認してみます。
書きながら、自分でも変だと感じています。

主題のscanned imageと image scannedの違いは
よく分かりません。勉強してみます。
by オテナの塔 (2006-05-10 01:50) 

oceanbridge

単なるミスですので、更新しました。
respectivelyは、前にコンマをつけなければOKだと思うのですが、いかがでしょうか。
ただ、私はこの単語は曖昧さを助長するので、使わないようにしてはいます。
by oceanbridge (2006-05-10 19:03) 

オテナの塔

respectivelyは、前のコンマを付けるように
ネイティブの指導書にあり、Google検索でも
多くの文がコンマ付きでした。

そうですね。3組までの対応が実用的だと思います。
ある例では5組の対応をしていましたが、このあたり
からは、表にしたほうがいいですね。
respectivelyが意外に混乱するのは、日本人でも
同じことですが、拡大使用するので、単純な対比
でない文も作られるのでしょう。
先に疑問とした orを使った文は、はっきりしたら
書き込みます。

出版物の中にあるミスですが、わたしも遭遇しました。
著者は良心的というか、他の著書の中で誤りを
認めていました。(前置詞の用法に関して)
それに、医療専門分野の本で、教授が書いた
ものでも、日本人のためか、diagnoseの用例が
間違っていることを、ネイティブの指導書で
知りました。それでも学ぶことは充分あるので、
その教授の本、重宝しています。
by オテナの塔 (2006-05-11 00:44) 

oceanbridge

私も、他の書籍でも、あまりにあからさまな間違いやものすごい意訳を同一の本の中で数箇所見つけたことがあります。
でも、それは、逆に、技術英語の世界は、プロ中のプロでも間違えるものだということだと思い、少しホッとしてしまいました。
by oceanbridge (2006-05-11 21:20) 

オテナの塔

思うに、高名な教授などは、部下に概略を作らせ、
それをチェックされる場合があると推測しています。
書店で売られる書籍は影響力が大きいので、
キビシイです。
ちなみに、daignoseですが、病気を対象に使う
べきだそうです。日本語では、患者、病気両方
を対象に使うので、間違ってしまうのです。
その鬼の首を捕ったようなミスの正解は、
The patient’s illness was diagnosed as flu.
The patient was ・・・・とすると間違いとのこと。
動物実験用の「モルモット」は英語でなんという?
と同じく、若い医学生には基本的質問になりそう
です。
by オテナの塔 (2006-05-13 01:01) 

オテナの塔

5月13日に書いたコメントに、どなたか
反論していただきたかったのですが、
未だ無いので、追記をします。
実際にはgoogle検索で patient was diagnosed
をフレーズとして検索すると、巨大な数の使用例
がありました。これはなぜか?
patient was diagnosed as~とすると誤り、と
書いてあった本は、「英文論文の書き方」
(市原A. エリザベス著)です。
西洋の科学者も、よく間違う言葉として上げて
ありました。
英文例は、ネイティブが書いたとは限らない、
       間違っていても、結構使われている、
などの理由でしょう。
著者は、それでも正しく使用して欲しいと、
取り上げたのではないでしょうか?
日本の英和辞典では、(疾病を)診断する、と
書いている例が多いようです。また、
   patient was daignosed as having ~
とすれば、いいのかも知れません。
(これは、今後の課題です。)
by オテナの塔 (2006-05-23 20:36) 

oceanbridge

コメントできずにいて、すみません。「へぇ~そうなのか~。勉強になるなぁ」と思ったコメントには、特にコメントを書いていません。
もしコメントをいただけるなら、どなたでも、書いていただけると幸いです(このブログの内容に関連のあるコメントを、お願いします。)
by oceanbridge (2006-05-23 23:50) 

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